その口の苦味、もしかして体からの大切なサイン！？東洋医学が教える４つの原因
ごきげんよう！ゆる漢方マイスターの順々こと立石順子です。
最近、「口の中が苦く感じる」ということはありませんか？
実は、この「口の苦味」は、当薬局へのご相談でも時々お受けするほど、多くの方が経験されているお悩みなんです。
ただの不快感と思われがちですが、この苦味は「病気のサインかもしれない」「体からの大切なサイン」と東洋医学では考えられています。
一体何が原因なのか、どうしたら良くなるのか、悩んでいらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
東洋医学では、口の苦味の主な原因を大きく分けて4つのタイプで捉えます。
それぞれ、異なる体の状態を示しており、伴う症状も様々です。
一つずつ見ていきましょう。
1. 肝胆の熱（かんたんのねつ）
これは、肝臓や胆嚢（たんのう）に熱がこもってしまっている状態です。
胆汁の分泌異常や逆流によって、口に苦味を感じます。
◦ 原因: ストレスや過労、そして刺激物（辛いもの、脂っこいもの、アルコールなど）の過剰摂取が主な要因と考えられます。
◦ 具体的な症状: 口の苦味はもちろんですが、イライラしたり、怒りっぽくなったり、目が充血する、頭痛がする、便秘がちになる、といった症状も現れやすいです。
2. 胃熱（いねつ）
暴飲暴食や脂っこいものの食べ過ぎ、アルコールの摂取などによって、胃に熱が溜まってしまう状態です。この胃に溜まった熱が上昇することで、口に苦味を感じると考えられています。
◦ 具体的な症状: 口の苦味の他に、口臭が気になる、胃もたれ、胸焼けがする、怒りっぽくなる、といった症状が見られます。
3. 陰虚火旺（いんきょかおう）
「陰」とは体の潤いのこと。この潤いが不足してしまうと、相対的に体の熱が過剰になってしまいます。やかんでお湯を沸かす際に、水が少ないとやかん自体が熱くなってしまうようなイメージです。特に、更年期の方や慢性的な疲労がある方に多く見られる傾向があります。
◦ 具体的な症状: 口の苦味に加え、火照り（ほてり）がある、寝汗をかく、めまいがする、耳鳴りがするといった症状が代表的です。
4. 痰湿（たんしつ）
消化機能の低下により、体に余分な水分や老廃物（「痰湿」と呼びます）が溜まってしまった状態を指します。
◦ 具体的な症状: 口の苦味だけでなく、口の中が粘つく、食欲不振、吐き気、体がだる重い、めまいがするといった症状が現れやすいです。
これらの原因を知ることが、すっきりとした毎日を取り戻す第一歩となります。
次回は、口の苦味がなぜ起こるのかというメカニズムや、東洋医学の4つの原因以外にも考えられる、口の苦味のサインについて詳しくお話ししていきたいと思います。
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