「身土不二」〜 あなたの身体は、その土地の恵みでできている
「身土不二」は「身体（身）と、今あなたが暮らす土地（土）は、切り離すことのできない一つ（不二）のものである」という、壮大でありながらも非常にシンプルな真理を説いた言葉です。
私たちは、自分が暮らす土地の気候風土の中で生きています。
ここ日本には美しい四季があり、夏は蒸し暑く、冬は寒く乾燥します。
私たちの身体も、その変化に必死で順応しようと努めているのです。
そして、その順応を力強く後押ししてくれるのが、まさにその季節、その土地で力強く育った「旬」の食べ物なのです。
夏の食卓を例に考えてみましょう
例えば、今日のような蒸し暑い夏の日を思い浮かべてみてください。
身体に熱がこもり、汗で水分やミネラルが失われ、食欲も落ちてしまいがちですね。
そんな時に自然がもたらしてくれるのが、きゅうり、トマト、なす、冬瓜、ゴーヤといった夏野菜たちです。
これらの野菜には水分が豊富に含まれ、漢方でいうところの身体の余分な熱を冷ます「涼性」や「寒性」の性質を持っています。
夏の太陽をいっぱいに浴びて育った旬のきゅうりを丸かじりした時の、あの身体に染み渡るような瑞々しさは、まさに火照った身体を内側から冷やし、潤してくれる自然の冷却水のようなものです。
沖縄のゴーヤチャンプルーが夏の定番料理であるのも、ゴーヤの強い苦味が身体の熱を取り、夏バテを防ぐという先人の知恵の結晶と言えましょう。
冬の食卓ではどうでしょうか
逆に、厳しい寒さの冬。
私たちの身体は熱を逃さまいと縮こまり、内側から温めるエネルギーを必要とします。
その時期に土の中でじっくりとエネルギーを蓄えて育つのが、大根、人参、ごぼう、れんこんといった根菜類や、白菜、ねぎなどです。
これらは身体を芯から温める「温性」の性質を持っています。
寒い日にいただく、根菜がたっぷり入ったお鍋や豚汁は、冷えた身体をじんわりと温め、深い安心感を与えてくれますね。
これもまた、冬の寒さに打ち勝つための、土地からの贈り物なのです。
このように、旬の食べ物は、その季節を快適に過ごすための「機能」を生まれながらに備えています。
また、旬のものは最も栄養価が高く、生命力に満ち溢れています。
輸送距離の短い地元の食材であれば、そのエネルギーを損なうことなく、新鮮なままいただくことができます。
スーパーで産地を見て「お、地元の野菜だ」と選んでみること。
それが「身土不二」のささやかで、しかしとても大切な第一歩となります。
このBlogは、門真市との境にある守口市藤田町の
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順々 こと 立石順子が書きました。
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