漢方で考える病気の原因
漢方で考える病気の原因とは
漢方では、病気になる原因ってのを大きく３つに分けて考えてます。
まず１つ目が「内因」。
これは、体の内側のバランスが崩れたり、感情が激しく動いたりすることで起こる病気の原因です。
例えば、ストレスで胃が痛くなったり、イライラして眠れなくなったりするのもこれにあたります。
２つ目は「外因」。
これは、外の環境の変化が原因で起こる病気です。
例えば、風邪ひいたり、暑さで熱中症になったりするのはこのパターンですね。
そして３つ目が「不内外因」。
これは、内因と外因のどちらとも言えない原因で起こる病気です。
例えば、食べ過ぎや飲み過ぎ、ケガなんかがこれにあたります。
特に内因は、喜怒哀楽の感情と密接に関係してるんです。
例えば、喜びすぎると心臓に負担がかかったり、怒りすぎると肝臓が悪くなったりすると言われています。
内因は、主に以下の7つの情志（感情）の変動と密接に関係しています。
- 喜：喜びすぎると心臓に負担がかかり、精神が不安定になることがあります。
- 怒：怒りすぎると肝臓に負担がかかり、気の流れが滞りやすくなります。
- 憂：憂いすぎると肺に負担がかかり、気が鬱滞しやすくなります。
- 思：思い悩んだり、考えすぎると脾臓に負担がかかり、消化機能が低下しやすくなります。
- 悲：悲しみすぎると肺に負担がかかり、気が消耗しやすくなります。
- 恐：驚きすぎたり、恐怖を感じすぎると腎臓に負担がかかり、精気が消耗しやすくなります。
- 驚：驚きすぎたり、恐怖を感じすぎると腎臓に負担がかかり、精気が消耗しやすくなります。
これらの感情の過度な変動は、臓腑の機能を低下させ、気血の流れを阻害し、病気を引き起こす原因となります。
また、外因は「六淫」とも呼ばれて、風、寒、暑、湿、燥、火の６つの気候の変化が体に影響を与えることで病気を引き起こすと考えられています。
外因は、六淫（りくいん）とも呼ばれ、以下の6つの気候の変化が身体に影響を与えることで病気を引き起こすと考えられています。
- 風：風の邪気が体内に入り込むと、頭痛、発熱、関節痛、皮膚のかゆみなどを引き起こしやすくなります。
- 寒：寒邪が体内に入り込むと、冷え、腹痛、下痢、関節痛などを引き起こしやすくなります。
- 暑：暑邪が体内に入り込むと、発熱、のどの渇き、倦怠感、食欲不振などを引き起こしやすくなります。
- 湿：湿邪が体内に入り込むと、むくみ、消化不良、下痢、関節の重だるさなどを引き起こしやすくなります。
- 燥：燥邪が体内に入り込むと、乾燥による皮膚のかゆみ、咳、便秘などを引き起こしやすくなります。
- 火（熱）：火邪が体内に入り込むと、高熱、のどの痛み、口内炎、便秘などを引き起こしやすくなります。
これらの外邪は、単独で作用することもありますが、複数の外邪が組み合わさって病気を引き起こすこともあります。
漢方では、これらの原因が複雑に絡み合って病気になるって考えてるんですね。だから、その原因をしっかり見極めて、その人に合った漢方薬を選んでいくことが大切なんです。
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